結婚10周年

同級生と結婚

2009年7月5日、私たちはフォレスターナ軽井沢で結婚式を挙げた。

式場の素晴らしい雰囲気の中、両家の温かい家族の皆から祝福を受けた。

私たち夫婦は中学校の同級生。

妻はその頃から背が高く、バレエを習っていた事もあり姿勢が良くて綺麗だった。アップにした髪型で、おでこが印象に残っている。

性格とかは関係なく100%見た目で好きになった。

中3で交際スタート。

一緒に下校したり、近所のお祭りへ一緒に出かけたりする中学生っぽい交際だった。

高校が別々になり一旦は交際解消。

成人式の時に再会。彼女の身長は170cmを超え、綺麗なブルーの振り袖が似合っていた。

またしても100%見た目で好きになる。20歳から再び付き合うことに。

学生時代に付き合ったことがあるにもかかわらず彼女の性格はよく解らない。付き合いだして数ヶ月が経った頃、やっと素の彼女を見たなという瞬間がある。

2人でぶどう狩りへ行ったとき、彼女がぶどうを食べた後の種を私に発射してきた。それを面白がっている。私はちょっと引いた。育ちの良い子だと思っていたから、種を口から発射するはずがないと決め込んでいたからだ。しかし、引いた反面で親近感も感じた。そこから私も素の自分を出していけた気がする。

それから2人でいろいろなところへ出かけた。あまり気負わずに付き合える関係になっていたから、お出かけも楽しかった。

もちろん結婚式をすることになる軽井沢にも行った。2人で漕ぐ自転車にも付き合ってくれ、街中を疾走した。私たちにとって大好きな場所だ。

同級生ということもあり、共通の友達が多いから大人数で遊んだりもした。

嫁と友人と私の3人でゴムボートに乗り、少し増水した長良川を渡ろうとしてボートごと流されたこともある。流れの速さにオールを漕ぐスピードが間に合わなかったのだ。ゴムボートを担ぎ、堤防道路を裸足で2kmくらい歩いて帰ってきた。

このエピソードから分かるように私は無計画な人間だ。その日が楽しければいいじゃん!!って生きてきた。

そんな私と、よく長いこと付き合ってくれたなと思う。

ここで無計画なエピソードをもう1つ。

結婚式場は式の2年くらい前に予約した。ここまでは計画的だ。しかし、予約したのは地元の結婚式場。手付金も20万円ほど支払っていた。

予約して半年ほど経ち、ちょっと軽井沢で結婚式がしたくなった。一回思っちゃうともうダメだ。

嫁に「式場キャンセルしてもいい?」と聞くと、「20万円は返ってこないけどいいの?」「うん、しょうがないよね」「じゃあ、まいっか」となった。

無計画なのはお互い様だったようだ。

しかし、その結果「フォレスターナ軽井沢」で素敵な結婚式ができた。

家族の形

結婚したばかりの頃は、夫婦といっても形式上だけだった。お互いに自分の時間は自分のものって感じ。2人で旅行へもたくさん行ったが、付き合っていた頃と変わらない。楽しいことだけを共有する感じ。

本当の夫婦になれたのは最近だと思う。

結婚して3年後に長男が生まれると、一気に自分達の時間ではなく子供のための時間になる。幸せも大きいがストレスも大きい。

お互いに楽しい時間だけを過ごしてきたのに自由ではなくなった。苦労も共有する。子育てっていうのは莫大なストレスを伴う。

そして二男が誕生してしばらく経つと、育児によってメンタルを壊す。なぜか嫁ではなく私が。母親を差し置いて父親がメンタルを壊すなんて申し訳なかった。

そんな中でも妻は私を気遣ってくれた。そのおかげで1年後には私もメンタル復活。それと同時に三男誕生。

やっぱり夫婦というのは、幸せも苦労も共にして、それを力を合わせて乗り越えることで形成されていくんだと実感した。

結婚する前には色々な方からアドバイスを貰った。祖母は夫婦の形を「雨降って地固まる」と例えてくれた。そのときにも理解していたつもりだが、今その言葉が心をもって理解できる。

私たちは心から夫婦になれた。

そして、家族が5人になった。

今度は家族5人で苦労を乗り越え、喜びや楽しみを共有し、本当の家族の形を造っていきたい。

長男が誕生してから7年、私も嫁も子どもたちから多くを教わり成長した。もう無計画な2人ではない。

10年前、無計画で浮足立っていた私たち

現在、落ち着いた家族に

以上。