Windows11に移行できない?古いPCが月額300円で「大容量オンラインストレージ」に変身!初心者にも分かるUbuntuインストール&初期設定【導入検討編】

はじめに

この記事で得られること・対象読者さん

このようなお悩みありませんか?

古いPCを何かに活用できないかな?
・思い出の動画、保存先をどうしよう?
・iCloudに課金したくない
・NASに興味があるけど高くて買えない

この記事はWindows11に移行できない古いPCの活用方法を探している方にピッタリです。パソコン初心者でも、古いPC・ノートPCを「大容量オンラインストレージ」として蘇らせることを目的としています。

何といっても、この記事を書いている私がUbuntu初心者。私が長時間かけて学び、失敗し、やっと低性能PCを高機能な大容量クラウドストレージとして運用成功した方法を共有しますので、皆さんはこの記事を真似するだけでOK!

今回は導入検討編として、皆さんと一緒に古いPCをどのように運用していくのか、方向性を考えていきます。

この記事を読み進めると、こんなメリットが!

  • 古いPCをそのまま使ってオンラインストレージへ
  • 運用コストがお値打ち
  • iCloudなどの市販サービスと同等の機能
  • ゲームサーバーとしても使える

Ubuntuとは何か?なぜ選ばれているのか

Windowsの動作が重い。もう使えないのかな?

その重たいパソコン、OSをUbuntuにすれば動きます

UbuntuはWindowsやmacよりも軽い動作をする無料OSです。Windows11に移行できない古いPCでも動作するため、多くの方に選ばれるようになってきました。

直感的でシンプルな画面設計や日本語を含む多言語対応により、パソコン初心者でも安心して使い始めることができます。WindowsやmacOSからの移行もスムーズで、インストールやアップデートが簡単、セキュリティも強化されているため、個人利用からビジネス・開発用途まで幅広く選ばれています。

Ubuntuにはデスクトップ型とサーバー型がありますが、私は大容量オンラインストレージに合うサーバー型を選びました。

大容量クラウドストレージで何ができる?

私が導入したのはUbuntuというOSに入れたNextcloudというアプリです。NextcloudはiCloud、Dropbox、Googleドライブといった有名クラウドストレージアプリと同じ機能があります。

Nextcloudで使える主な機能がこちら

カテゴリ 主な機能 具体例・特徴
ファイル管理・共有 ファイルのアップロード・ダウンロード・閲覧
ユーザー・グループ間共有
外部ユーザーとのリンク共有
バージョン管理
PCやスマホから写真・文書を保存、どこからでもアクセス
共有リンクにパスワードや有効期限を設定可能
ファイルの過去バージョンを復元できる
同期・アプリ連携 PC・モバイル端末とのファイル同期
専用アプリ(Windows/Mac/Linux/Android/iOS)
外部ストレージ連携
複数端末で自動同期、外出先でも最新ファイルにアクセス
Google DriveやS3等と連携して保存領域を拡張
コミュニケーション チャット・ビデオ通話(Nextcloud Talk)
コメント機能
メール・カレンダー・タスク管理
チーム内でリアルタイムにやり取り・予定共有
メールのスレッド要約やAIによる自動返信補助
オフィス機能 オンライン文書編集(OnlyOffice/Collabora連携)
PDF・Officeファイルのブラウザ編集
WordやExcelファイルを複数人で同時編集
AIアシスタントによる文書校正や要約
写真・メディア管理 写真の自動整理・AI顔認識
アルバム作成・共有
写真エディター
写真を自動でタグ付けし、人物や物体ごとに分類
共有アルバムに外部から写真追加も可能
セキュリティ エンドツーエンド暗号化
2要素認証・SAML/LDAP連携
アクセス権限・監査ログ
重要データを暗号化し安全に保管
企業の認証基盤と連携、操作履歴の記録・監査
カスタマイズ・拡張 プラグイン追加による機能拡張
API連携
ブランディング(ロゴ・配色変更)
カレンダーやRSSリーダー、ブックマーク管理などを追加
自社仕様の画面デザインに変更可能
管理・運用 ユーザー・グループ管理
ワークフロー自動化
システムモニター
権限設定やファイル所有者変更、容量制限
ファイルの自動タグ付けや削除ルール設定、リソース監視

高機能なクラウドサーバーが自分だけのものに。ワクワクしますよね

Windows11とUbuntu server 推奨スペック比較

項目 Ubuntu Server Windows 11
プロセッサ 2GHz デュアルコア以上 Intel 第8世代Core iシリーズまたはAMD Ryzen 2000シリーズ以上
メモリ(RAM) 2GB以上 8GB以上推奨(最低4GB)
ストレージ 20GB以上 SSD 128GB以上推奨(最低64GB)
グラフィックス 不要 DirectX 12対応GPU

Ubuntu serverはWindows11に比べてPCに求められるスペックが低いです。皆さんがお持ちの古いPCは推奨要件を満たしていますでしょうか?

要件を満たしていたら、次へ一緒に読み進みましょう!

オンラインストレージかNASで悩む

NASはネットワークに接続されたストレージ。オンラインストレージと同じようですが、NASは複数のHDDを組み合わせてRAIDという複雑なデータ保存をします。書き込み・読み込み速度が早かったり、バックアップ的な保存ができたりするのが特徴です

私がクラウドストレージを持つにあたって、「NASとどちらが良いのだろうか?」と迷いました。Ubuntuに入れられるNASアプリで有名なのはTrueNasです。

はっきり言ってオンラインのストレージに関して無知の私は、この2つの違いを比較してくださいとAIに頼みました。それが以下の表になります。

比較項目 Nextcloud TrueNAS
主な用途 ファイル共有・同期・コラボレーション
(Google DriveやDropboxの自社運用版)
高信頼ストレージ管理・バックアップ・データ保護
(NAS/ストレージサーバー)
インターフェース 直感的で使いやすいWeb UI
(一般ユーザー向け)
やや専門的な管理UI
(IT管理者・技術者向け)
コラボレーション機能 リアルタイム共同編集、チャット、カレンダー、タスク管理、ビデオ会議など豊富 基本的にファイル共有のみ(コラボ機能は限定的)
ストレージ基盤 ローカル/外部ストレージを柔軟に利用可能 OpenZFSによる高機能ストレージ(スナップショット、RAID、圧縮、重複排除など)
データ保護・セキュリティ 2要素認証、エンドツーエンド暗号化、サーバー側暗号化 ディスク暗号化、スナップショット、レプリケーション、自己修復機能
拡張性・アプリ連携 豊富なアプリ・プラグインで機能拡張可能 アプリ連携は限定的だが、仮想化やコンテナ(SCALE版)で拡張可能
スケーラビリティ・パフォーマンス 中規模までの利用に最適。大規模用途はストレージ基盤に依存 大容量・高負荷環境にも対応。数PB規模まで拡張可能
バックアップ・リカバリ バージョン管理・ゴミ箱・外部ストレージ連携 スナップショット・複製・高速リストア
運用コスト サーバー1台で運用可能。消費電力・管理負担は少なめ ストレージ台数や冗長構成により電力・管理コスト増(企業用途向け)
対象ユーザー 個人~中小企業、チーム、教育機関など 中小~大規模企業、IT管理者、ストレージ重視の組織
ライセンス・価格 オープンソース・無料(商用サポートあり) オープンソース・無料(エンタープライズ版あり)
代表的な組み合わせ 単独運用またはTrueNAS等のNASストレージと連携 Nextcloudをアプリとして載せてクラウドストレージ基盤に

Nextcloudは、使用感や対象としているユーザーが自分に合っています。シンプルにデータをクラウド管理できる方が初心者には向いていますからね。NASのRAID構成は複雑だし、実用量以上のHDDを購入しなければいけないし、後でHDDを増設するのが難しそうなイメージ。

藤井

私はNextcloudを選びました。皆さんはどちらがお好みでしょうか?

クラウドを自作か課金で悩む

皆さんはデータ保存に課金していますか?

私は仕事上のデータは課金していますが、個人に関しては課金していません。私がクラウドストレージを使う理由は家族の写真や動画を保存することです。そのデータ量は現時点で約6TB。今後もデータ量は加速的に増えていきますからデータ維持費は重要です。

下の表の月額が許容できる方はクラウドサービスに課金する方が良いと思います

Nextcloud
(自作)
iCloudGoogleドライブDropbox
2TB300円(電気代)1,500円1,300円1,500円
6TB300円(電気代)4,500円
それ以上300円(電気代)9,000円(12TB)6,500円(10TB)
▲クラウドサービスの月額比較

本記事タイトルの「月額300円」はサーバーを24時間ずっと運用する電気代

古いPC、皆さんはどうしますか?

ここまで読み進めてくれた方は、古いPCの新たな使い道に興味がある方だと思います。私が導入を検討している「UbuntuでNextcloudを運用する!」という考えはいかがだったでしょうか?

また、市販のNASを購入しようか迷っている方も、自作のオンラインストレージを検討してみる価値は十分にあると思います。

市販のNASと自作オンラインサーバーの価格差もありますが、自作オンラインストレージはゲームサーバーとしても同時に運用できるメリットがありますからね。ゲームをする方は、自作オンラインストレージの導入を検討してみてはいかがでしょうか?

Xbox México, CC 表示 3.0, リンクによる

マイクラサーバーも作れますよ♪

自作オンラインストレージを導入するメリットのまとめ

  • 古いPCをそのまま使える
  • 運用コストがお値打ち
  • iCloudなどの市販サービスと同等の機能
  • ゲームサーバーとしても使える

次回予告

最後まで記事を読んで頂き、ありがとうございました。次回は「初心者にも分かるUbuntuインストール&初期設定【インストール編】」を書いていきます。

ご興味のある方は、ぜひ読んでくださいね。

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