【工場見学】岐阜県工業技術研究所・協和コンクリート工業・濃飛西濃運輸

関の工場参観日

先日、「関の工場参観日」に参加して、関市内の5社を工場見学させてもらいました。どの工場でも、物づくりに対する熱い想いを感じることができましたよ。今回は、岐阜県工業技術研究所・協和コンクリート工業・濃飛西濃運輸の3社様について書きますね。

工場内で写真可能なところもありましたが、一生懸命働いている方のそばで写真を撮るのは申し訳なかったので撮ってません。ですので、企業のHPから掲載します。
関の工場参観日

岐阜県工業技術研究所・ぎふ技術支援センター

岐阜県工業技術研究所は県が運営する施設で、岐阜県関市小瀬1288番地に所在します。同敷地内に「ぎふ技術革新センター」も併設されていますので、「岐阜県工業技術研究所」と「ぎふ技術支援センター」を分けて紹介をします。

岐阜県工業技術研究所

岐阜県工業技術研究所は、県内の基幹産業として成長が期待される自動車・航空機・工作機械分野での、技術支援を目的として設立されました。こちらの研究所が目指しているのは、「地域に根ざしたものづくり加工技術研究」と「質の高い技術支援」。

岐阜県工業技術研究所の主な整備機器

  • ウォータジェット加工機
  • 真円度測定機
  • ICP発行分光分析装置
  • 蛍光X線元素分析装置
  • 炭素硫黄分析装置
  • 原子吸光光度計
  • 塩水噴霧試験機
  • 汎用フライス盤
  • 振動研磨機
  • 高周波グロー放電分光分析装置
  • 冷熱衝撃試験機
  • 電子ビーム表面加工装置
  • レーザー顕微鏡
  • AC/DC耐電圧絶縁抵抗試験機

ぎふ技術支援センターの概要

ぎふ技術支援センター

ぎふ技術支援センターは、航空機・次世代自動車・環境調和型製品・高度医療機器を主な研究分野としています。大きな特色として次の3つがあります。

  1. 炭素繊維複合材料などの成形・加工機械を整備
  2. 航空機の部材認証に必要な規格等に準拠した試験が可能
  3. 表面分析や非破壊検査等高度な品質評価試験が可能

ぎふ技術支援センターの主な整備機器

  • ホットプレス
  • 小型オートクレーブ
  • 大気圧プラズマ装置
  • 5軸NC加工機
  • 3次元レーザー加工機
  • 疲労試験器
  • 対候試験機
  • 収束イオンビーム高分解能走査電子顕微鏡複合装置
  • 原子間力顕微鏡
  • ガスクロマトグラフ質量分析装置
  • X線CTシステム
  • 3次元測定機

企業支援事業

岐阜県工業技術研究所・ぎふ技術支援センターは、技術力の支援を目的として設立されましたので、主な事業は企業を支援することです。

  • 企業が抱える技術的な課題新製品開発に向けての問題などの技術相談を受け付けています。※相談に関しては無料。
  • 企業の抱える技術課題を有料で受託し、こちらの研究所で研究しています。
  • 企業や大学と共同で研究開発をしています。
  • 技術情報の公開をしています。
  • 企業から依頼された試験を行い、試験成績報告書を発行しています。
  • 研究所内の機器・設備を有料で開放しています。
  • 共同研究スペースを活用できます

工場見学

私たちが見学したのは、主に4つの機器です。

  1. ウォータージェット加工機
  2. 切れ味試験機
  3. ホットプレス
  4. 電子顕微鏡

ホットプレスは、俗にいう【カーボンファイバー】を加工するためのもの。この研究所では炭素繊維複合材料にも力を入れています。職員さんの話では、三菱重工のジェット機「MRJ」にも技術提供したとのことでした。

ここで、本場のlaboratoryだなって感じた事。研究員さんは、制服なのでしょうか?アンダーアーマーのポロシャツを着ています。

こちらの研究所に相談に来る件数についてですが、1年間に約1,800件もあるそうですよ。

まとめ

研究所のHPを見て分かったことですが、競輪の収益金を補助として受けているようです。ぎふ競輪場で沢山のお金を使っているであろうニックネーム「めいじてんのう」さん。安心してくださいね。あなたのお金は、しっかりと岐阜県の発展のために使われていますよ!

岐阜競輪場

協和コンクリート工業

協和コンクリート工業の概要について。

  • 設立 昭和42年
  • 本社所在地 岐阜県関市保明字柳上1285
  • 代表取締役 長谷部 貴司
  • 年商 22億円(平成19年度)

同社は循環型社会を目指し、一般廃棄物(私たちの日常で出るゴミ)の焼却灰(溶解スラグ)を混ぜたコンクリート製品も製造しています。この商品はJIS製品であり、工場はJIS認証取得工場となっています。

工場見学

私たちが見学したのは、コンクリート2次製品を作っているところ。道路脇に設置されている側溝です。型にコンクリートを流し込み、コンクリートの中の空気を抜くため、小さな振動をかけていました。その振動音は結構大きいので、3歳の息子は私にしがみつき、一切を視界に入れまいと顔面を私の足にめり込ませてきます。空気が抜き終わると、職人さんが表面を金ゴテでならします。側溝を作るにも、一個一個に人の手が加えられていたんですね。

その見学が終わると、次はコンクリート製のプランターづくり体験をさせてもらえます。発泡スチロールの型が用意されていて、そこにコンクリートを流し込み完成。コンクリートは、従業員の方が練ってくれます。完成したプランターは、ホームセンターで購入するプラスチックのものとは比較になりません。すごくしっかりしたものが出来上がりました。コンクリート打ちっぱなしの無機質な感じでオシャレ。花を植えれば、花の色が映えそう。3歳の息子には、恐竜や車などの型があり、そこにコンクリートを流し込んで作る置物を作ってくれました。息子も必死で手伝っていましたが、そこは3歳児。辺りを汚していただけ・・・しかし従業員の方は、優しく「手を洗いにいこっか」といって面倒を見てくれます。

工場見学が終わると、完成したプランターなどを持って帰りやすいようにと、プラスチック製の買い物かごまでいただきました。さらに、息子にはたくさんのお菓子付き。すっごく喜んでました。

まとめ

協和コンクリート工業さんは、業種でいえば土木関係になると思います。私の勝手な印象ですが、土木というと、大雑把でワイルド、そして不良っぽい感じだとこれまで思ってきました。しかし、こちらの皆さんは本当に親切で、細かいところに気付いて気遣ってくれる方ばかり。工場見学の際、まず事務所に上げてもらったんですが、大人用のスリッパ・子供用のスリッパ、幼児用のスリッパまで用意してありました。そういう従業員の方々ですので、きっと製品にも細やかな気遣いがされているんだろうと想像できます。コンクリート製品を直接購入することは、あまりないことだと思いますが、もしそんな機会があれば、迷わずこちらの製品を購入します。

濃飛西濃運輸

濃飛西濃運輸の概要について。※参考は、見学時にいただいた資料より。

  • 創業 昭和22年
  • 本社所在地 岐阜県関市池田町1番地
  • 代表取締役 横地 悟

セイノーグループの1社である濃飛西濃運輸は、東海・北陸を中心に従業員1,921名、車両台数1,428台で輸送事業を行っています。日中、2トン・4トントラックで荷物を集荷し、集荷した荷物を仕分け、夕方に大型トラックに積み替えて各地域の拠点倉庫へ運搬。翌朝、2トン・4トントラックに再び積み替えて配達します。同社の10トントラック全台数の、1日で走る距離は約88,000Km。1日で地球を2周分くらい走っている距離です。

工場見学

私たちが見学したのは、関支店の倉庫内と車輌整備工場。倉庫の総面積は、約8,500㎡もあります。関支店だけでも、83台のトラックを保有しています。そこで、自社の敷地に整備工場を持っています。これだけの台数があると、車検やタイヤ交換などで大忙しのようです。

濃飛西濃運輸といえば、軟式野球で有名です。従業員の方にも、スポーツマンが多数。さわやかに工場案内していただきました。

工場見学が終わり、息子に「ネコとカンガルーどっちが好き?」と聞くと、「カンガルー!」と答えました。この一言で、工場見学でのイメージ戦略は成功したと言って良いでしょう。