私のゴール目標タイムは、2時間10分以内。時速10kmで走り続ければいい。自分の感覚だと、少し早いジョギング。余裕なはず。
しかし、スタートしてもすごい人混み。自分のペースでは走れない。前や横の人にぶつからないように、慎重に走る。マラソン初心者の最後方集団は時速8kmくらいかな。このままじゃ、目標に届かない。
ま、いっか♪
急に止まる人や、歩いてる人がいるので真っ直ぐに走れない。たまにジグザグに走る。ステップを踏む感じ。足首に負担がかかる。
バッシュ履いてて良かった♪
ランニングシューズを持ってないから、ずいぶん前に土岐のアウトレットで買ったミドルカットのバッシュで走ってる。変な動きで走ってても、足首を痛めることはない。
人混みは、もう一つ悪いことをもたらす。何百の頭が上下左右に揺れてる・・・なんかクラクラする。人酔いだ。人混みにいると、いつも酔って気持ち悪くなる。
私と同じような体質で、今後マラソン大会に出場予定の方。コースの端を走ることを勧めます。私は途中から、ずっと隅っこを走ることで人酔いを克服しました。
それに、隅っこを走ってると沿道の人達からの応援で励まされます。応援に行ったことはあるが、応援されるのは初めて。すごいテンション上がる♪
太鼓をドンドン叩いて応援してくれる人。地元の吹奏楽部。柳ヶ瀬商店街の人。コースから見える柳ヶ瀬のアーケードは、いつも通りガラガラ。けど、柳ヶ瀬商店街の人の応援は活気に満ち溢れてる!!
やっぱり岐阜の人って素敵だな。
5km手前の給水ポイントまで来た。人だかりになってる。ドリンクをコップに注ぐのが追いつかないらしい。中学生くらいのボランティア。めちゃくちゃテンパってる。大きなバケツにペットボトルのスポーツドリンクを注ぎ込み、それを紙コップですくって提供する。華麗なまでの連係プレーだが間に合わない。ランナーより彼らの方が、確実に心拍数が高い。手を差し出すと余計プレッシャーになると思い、ゆっくり待つ。30秒後にドリンクを貰う。彼らに「頑張ってね」と声をかけ、再び走り出す。
数十メートル先には、水の入った紙コップがたくさん並ぶテーブル。私も含め、皆さん知らなかったんだね。初参加の集団だもん。
7km地点は川原町通り。両サイドに町屋が建並ぶ、雰囲気あるゾーン。ここでは、急に道幅が狭くなるので渋滞に注意。エイドで貰った水ようかん、冷たくて美味しかったな。そんな余韻を感じながら川原町を抜ける。
その先の約12kmは、長良川沿いの堤防ルート。道が開けて、人混みも少し解消され、自分のペースで走れる。景色は、のどかで岐阜っぽい。前半の5kmは、長良川の上流へ向かって走るので、ゆったりとした上り。後半の7kmは下流へ向かうため、ゆったりとした下り。全コースを通じて、きつい傾斜は無いので走りやすい。
9km地点のエイドまで来た。イチゴを貰う。美味しい!!こんな旨いイチゴ、初めて食べた!!イチゴが全身に染み渡る♪「濃姫」っていう品種。岐阜県の苺はレベル高い。
おや、魔女のキキが走ってる。沿道の子供たちに飴を配りながら。なんか、心が洗われる情景♪
なんだか、どんどん気温が上がる。日差しも強い。けど、身体が軽い気がする。やっと自分のペースで走れるようになったからかな。前半遅いペースだったから目標タイムには届かないけど、楽にゴールできそう♪ゴーゴー♬
13km地点。膝が痛い。こんなに長い距離を走り続けたことは無い。絶対に足の筋力不足。変な走り方になって、膝に負担がかかってる。バッシュの衝撃吸収性能にも限度があったみたいだ。
15km地点。膝痛すぎ&腿パンパンで屈伸もできん。給水ポイント毎に水は飲んでるから、こんなに暑くても体力は大丈夫。でも足がダメ。あと6kmも走れるか?
足が棒になるって表現がある。16km地点、私の足が棒になった。さっきから救急車が何台も通ってるし、コース上で倒れてる人もいる。コースの脇でうずくまってる人もいた。この辺りが一番疲れる距離なのかな?思い返せば、自分もこの辺が一番きつかった。
お、スポンジボブだ。この気温の中、スポンジに覆われて走ってる。ボブも頑張ってるんだ、私も頑張らなくちゃ。
17km地点。あと4km。足が小枝みたい。折れそう。気持ちも折れそう。歩きたい。
沿道で応援してくれる人たちが、タッチの手を差し伸べてくれる。ずっと前からタッチするタイミングはあったけど、恥ずかしくてできなかった。前方で息子と同じくらいの男の子が、タッチの手を差し伸べてくれてる。条件反射でタッチ。
なんだこれ!すっげー力が湧いた!!ありがとう少年!!!気持ち復活!!!!
あと3km。もうすぐゴールだ。右手にはゴールがある長良川競技場が見えてる。
相変わらず膝が曲がらないから、足が伸び切って変な走り方。せめて手だけでも大きく振ってみる。お、意外とスピードが上がった♪
金華橋の信号を右折。ほんとにもう少しだ!!沿道で応援してくれてる人たち、ありがとう!!ほんと、すっごく励みになる。
もうゴールまで1km。気持ちに大分余裕が出てくる。魔女のキキ、可愛かったな。
いかん、いかん。ここへ来て邪念が。ゴールの事だけ考えなくては!!
長良川競技場の敷地内へ入る。あとはスタジアムへ入り、トラックを1周すればゴール!!
スタジアムの入り口が見えてくる。
おーーー!!!
入り口のとこで、タッチの手を差し伸べてくれている、オーラがある男性。川内選手だ!!!
「お疲れ様!」って、みんなにタッチしてくれてる。私もタッチしてもらえた♪めちゃくちゃ嬉しい♬
私の好きなスポーツ選手ランキング1位が、川内優輝になったところでスタジアムへ入る。
あれ?
トラック1周走るんじゃないんだ。自分の勝手なイメージだった。すぐそこがゴール!!
野口みずきさんと、高橋尚子さんともタッチ。そしてゴール。
ゴールラインを超えても止まれない。膝が痛すぎて。ブレーキをかける筋肉が機能しない。そのままゆっくり走っていき、完走記念のタオルを受け取る。
バナナを1本貰う。今日、バナナを合計3本くらい食べることになる。人生で1番多くのバナナを食べた日だ。
スタジアムを出たところで、完走証を発行してくれる。
タイムは2時間26分7秒。目標から遅れること16分。それでも、初ハーフマラソンを無事に完走できたことが嬉しい。この満足感、久しぶりに味わった。
更衣室に行き、新しい服に着替える。室内はサロンパスの匂い。部活っぽい。
帰りのバス乗り場。バスがたくさん待機している。
帰りのバスを見て、マラソン大会が終わったことを実感する。
長かったような、短かったような。今度はちゃんと走れるように練習がんばろう。ビール飲みたいな。膝の痛みと、心地いい疲労感を味わいながら私の初ハーフマラソンは終わった。
初めてのマラソン大会で、気付いたことが何点かある。ぎふ清流ハーフマラソン以外の大会は知らないので、この大会だけに言えることかもしれない。
初心者のための注意点
- 大会前日に会場へ行き、出走手続きが必要
- 人が多すぎて自分のペースでは走れない
- 日焼け止めクリームは絶対必要
- 練習で、本番の距離を1度でも走ってみる
- マラソン会場では、お手洗いの行列がスゴイ(男子でも)
- ゼッケンは家で事前に着けておく